中国骨董品の定義とはなに?
中国で古い時代に作られた「中国骨董品」は、多くの人から高い注目を集めていますが、そもそも中国骨董品とはどのようなものなのでしょうか。
欧米各国などでは、骨董品に関して「製造された時点から100年が経過したもの」という定義が設けられています。一方、中国骨董品は古い品を明確に分けるための定義は基本的にありません。一般的には、「数十年より古い品物」が骨董品としてみなされます。
ただ、これはあくまでも基本的な考え方であり、数十年経過しているものであっても、骨董品に該当しないものもあります。反対に、数十年経過していないものが骨董品して扱われることもあるのです。
骨董品として扱われるかどうかの重要な基準となるのは、「希少価値」です。たとえば、一流の作家が作った作品の場合、製作が完了した時点で骨董品として扱われるケースもあります。
このように、中国骨董品として扱われるかどうかは、「経過年数」と「希少価値」で判断されることが多いのです。中国骨董品の定義は「絶対にこれ」というような明確な線引きがなく、人によって異なる場合があるため、注意が必要となります。
中国骨董品が誇る5つの魅力について
中国骨董品には、どのような魅力があるのでしょうか。主な魅力には、以下のようなポイントが挙げられます。
希少価値がある
まずは「希少価値が高い」という点です。中国では2007年より国家文物局の決定によって、中国文化財を海外に持ち出しすることを禁止する新基準を施行しています。
このような背景によって、日本国内における中国骨董品の流通量が減り、希少価値がさらに高まったといわれています。
種類が豊富
なお、中国骨董品にはさまざまな種類があるのも魅力です。
たとえば、「絵画」も有名な骨董品の一つです。中国骨董品としては、「山水画」などが有名でしょう。有名な画家が描いたものは、非常に価値が高いとされています。
また、「陶磁器」も人気の骨董品です。陶磁器とは焼き物の名称であり、土器・陶器・磁器などがあります。どれも土が原料で、釜で焼き上げて制作します。
さらに、中国由来の技法で作成された「掛軸」や美しい見た目が魅力の「玉器」なども、希少価値が高い骨董品の一つです。ただし、掛軸はその人気から贋作も多く出回っているため、価値の見極めには十分な注意が必要だとされています。
それに加えて、「香炉」「曼荼羅図」「中国切手」なども、中国骨董品を語るうえで欠かせないものといえるでしょう。なかでも、象牙で作られた香炉や毛沢東関連の切手は、非常に価値が高いといわれています。
このように、中国骨董品の種類は多岐にわたります。豊富なジャンルのなかから、自分好みの作品をじっくりと探せるのが魅力といえるでしょう。
完成度が高い
また、中国骨董品は「完成度が高い」のも大きな魅力です。中国の骨董職人の技術レベルは非常に高い傾向にあります。
なかでも、陶器や仏具は見た目の美しさや耐久性の高さから、人気を集めています。また、中国の書画は表現方法が独特であり、コレクターも多い傾向です。
意味を持った文字、墨の濃淡やぼかしなど、さまざまな技術を駆使して制作された書画は独自の魅力があります。
歴史的価値がある
中国骨董品は古美術の原点という見方もあり、多くの人から尊敬の念が寄せられています。世界中に大きな影響を与えた中国骨董品は歴史的価値が高く、幅広い世代から支持を集めているのです。
時代ごとに作品の特徴が異なる
中国骨董品の歴史は古く、青胴時代に始まったとされています。
また、その時代ごとに骨董品の特徴が異なり、さまざまな表情を楽しめるのが大きな魅力です。
7~10世紀ごろの「唐の時代」では、外国文化の影響を受けた作品が多くみられます。ヨーロッパやアジアなどの文化と中国文化が混じり合った、陶磁器や漆器などの芸術品が多い傾向です。
12世紀ごろの「宋の時代」は、中国骨董品の全盛期といわれており、ハイレベルな作品が多く生まれています。この時代の骨董品は、渋い色合いの作品が多いのが特徴です。
13~16世紀ごろの「元・明の時代」は、西アジアの影響を受けた作品が多く、さまざまな文化が取り入れられた陶磁器が作られています。壺や皿に加えて、おもちゃや日常品といった、骨董品としての作品の種類が増えたのも特徴です。
17~20世紀ごろの「清の時代」は、宗教的色彩の強い作品が多いといわれています。これは、チベット文化の影響を受けたためという説があります。主に、仏教文化を表現した「曼荼羅」などの作品が多いのが特徴です。
中国骨董品にはさまざまな魅力がある!
中国骨董品には決まった定義はなく、一般的に「古さ」や「希少価値」で判断されるケースが多い傾向にあります。
骨董品の定義の捉え方が人によって異なる場合があるため、気を付けましょう。また、中国骨董品にはさまざまな種類があり、自分好みのものを探す楽しみがあるのが魅力です。絵画・陶磁器・掛軸などは、特に人気が高い傾向にあります。
美しい装飾品が好きな場合は玉器、香りを楽しみたいなら香炉も良い選択肢といえるでしょう。また、中国骨董品は職人のレベルが非常に高く、見た目の美しさだけではなく、耐久性にも優れた作品が多くみられます。
書画などは、中国骨董品ならではの墨の使い方の美しさを堪能できます。時代によっても作品の特徴が大きく異なるため、気になる人はチェックしてみると良いでしょう。
中国骨董品とは簡単には語り切れない奥深さと歴史がある一方で、非常に曖昧な要素を持ち併せています。こういった要素が多くのコレクターを魅了している理由でもあるのですが、だからこそ素人では判断が非常に難しいという側面を持ちます。中国骨董品を売りたい場合も購入したい場合も専門家に頼るようにしましょう。中国骨董品の買取依頼に関しては当サイトでもおすすめ業者を紹介していますので、是非参考にしてください。