中国骨董品をオークションへ出品はできるのか？

骨董品のなかでも長い歴史を持ち、世界中にコレクターの多い中国骨董品、書画や陶磁器などを個人でオークションに出したいと考えている人もいるでしょう。

確かに、専門の買取業者に売却するよりも、オークションに出品した方が利益は多そうです。ですが、個人でオークションに参加することができるのかと不安になる人もいるでしょう。

結論から言えば、個人でオークションに出品することは可能です。

インターネットでは様々なタイプのオークションがあり、初心者でも簡単に参加できるものから、骨董品愛好家が多いオークションまであるので、自分に合ったオークションへ参加することができます。

個人でオークションに出すことによって、本来の価値よりも高値で売却することも考えらますし、オークション会場では、骨董品愛好家と交流する機会もあります。

中国骨董品は奥が深いので、オークションで知り合ったことで貴重な情報を得られる機会に恵まれるかもしれません。個人で参加することで様々な経験ができる可能性があります。

中国骨董品を個人で出品することは確かに可能ですが、あまりおすすめできることではありません。

なぜなら、個人でオークションへ出品することは、様々なリスクを伴うからです。

そこで、どんなリスクがあるのかを紹介します。オークション出品を考えているという人は、まずリスクを知ってから検討しましょう。

中国骨董品の価値というのは、非常に判断が難しいものです。その理由は、骨董品というのは定価があるわけではありません。

また、自分で本来の価値を調べようとしても、なかなか情報が出てくるわけではありません。

中国骨董品を個人でオークションに出す際には、まず骨董品本来の価値を知らなくては、万が一希少価値が高い品を出品したときに損をする可能性があるのです。

気軽に誰でも参加できるネットオークションですが、出品するなら鑑定書の有無が落札にも価値にも大きく影響します。

鑑定書がないと、その真贋は認められないので、落札者はなかなか現れづらいでしょう。

ですが、鑑定書を発行してもらうには、手間と費用がかかります。古美術商に依頼して鑑定書を書いてもらうときには、手数料や鑑定証発行の費用など合わせて6万円前後かかることがあります。

個人でオークションに出すときには、こうした出費も考えられるので、おすすめすることはできないのです。

家にいながら高額で落札してくれる人を探そうと、ネットオークションを利用するという人もいるでしょう。

ですが、出品に関することはすべて自分で行わなくてはならないため、かなり面倒です。

たとえば、出品前には自分で写真をアップしたり、どのような骨董品なのかをアピールする必要があります。ですが、中国骨董品について詳しくなくては、どのような作品なのかを説明することは難しいでしょう。

また、魅力的に写真を撮ることができなくては、落札者が現れないかもしれません。更に落札者が現れたときには、配送も自分で行わなくてはなりません。

中国骨董品のなかには、陶磁器や置物など破損しやすいものもあります。配送するときには、破損しないように梱包しなくてはいけなかったり、かなり手間がかかります。

オークションに出品して、希望している価格で落札されたからといって安心はできません。急に落札者との連絡がとれなくなったり、商品は発送したのに金額はいつまで待っても支払われないというケースもあります。

また、商品を送った後で、落札者からクレームがくるということもあります。万が一、落札者とのトラブルが発生した場合には、自分だけで解決することが難しくて、弁護士に相談しなくては解決できないという場合もあります。

こうしたトラブルのこともあり、個人でオークションに出品することはおすすめできないのです。

中国骨董品をオークションに出すときに、個人で出品したいという人は、出品するときの注意点についても考えておく必要があります。

もしかすると、かなりの希少価値があるのに、知らずにかなり低い金額で落札されてしまうかもしれません。また、落札者とのトラブルも考えなくてはならないので、事前の準備も大切です。

更に、骨董品が本物であることの証明に、鑑定士に証明書の発行もする必要があるのです。手間もかかって費用もかかるので、個人でのオークションは、できたら避けた方が良いでしょう。

大切な骨董品をオークションに出したいと考えたときには、すぐに自分だけで判断はせずに、中国骨董品に詳しい古美術商などに相談してから決めるのも良いのではないでしょうか。